【漫画大賞2021第2位】話題の漫画「チ。―地球の運動について―」の面白さを徹底解説

漫画好き

最近話題の漫画「チ。―地球の運動について―」って面白いの?

こんな今注目を浴びている漫画「チ。―地球の運動について―」に興味がある方も多いと思います。

現在週刊ビックスピリッツに連載されている漫画で、3巻まで刊行されています。

ただタイトルだけ見るとなんだか面白くなさそうです。

ただ今回漫画大賞2021でなんと第2位という異例の評価を獲得したということで、試しに読んでみたところ評価に十分納得できる素晴らしい漫画でした。

そこで今回は年間2000冊以上も漫画を読む漫画オタクの私が、話題の漫画「チ。―地球の運動について―」の面白さを徹底解説していきます。

この記事はこんな人におすすめ
  • 「チ。―地球の運動について―」に興味がある方
  • マイナーで面白い漫画を探している方
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あらすじ【チ。―地球の運動について】

時は15世紀。

神への信仰がとても厚く、「C教」という宗教の元あらゆる規則が定められていました。

そんな時代でも合理的に生きる少年ラファウ。

かれにとって「合理的」とはまさに人生の合言葉。

合理的に生きれば、人生は上手くいくと信じてきて、若干12歳という若さで大学に合格するという結果をみるとまさにその考えも頷けます。

そんなラファウも非合理的な趣味をひとつだけ持っていました。

その趣味とは天文学。

しかし義父にC教に背くような学問を学ぶのを辞めるように促され、最後の非合理性をも手放そうとしていました。

そんなある日義父の知り合いで元異端者のフベルトと出会います。

フベルトはラファウとは真逆の非合理性の考えの持ち主。

次C教に背けば死刑だというのにも関わらず、研究を続けるという徹底ぶり。

そんな不合理性の塊のフベルトに呆れるラファウですが、彼と話していくうちにどんどん彼の研究に興味が出てきてしまいます。

その研究とは「地動説」。

C教が唱える「地球を中心に惑星が回っている」説とは異なり、地動説は「太陽を中心に地球は周り、地球自体も回っている」という説です。

結局ラファウは地動説にどっぷりハマってしまい、不合理的な研究を始めてしまいます。

しかしC教の異端審問官に研究がバレてしまい、窮地に陥りますが、フベルトが身代わりになってくれたおかげでラファウはピンチを脱します。

フベルトが命をかけて守った「地動説」の研究をラファウは受け継ぎまた研究を再開するのです。

これはそんな地動説を証明するために命を賭けた男たちの人生を描いた物語です。

面白いポイント【チ。―地球の運動について―】

「チ。―地球の運動について―」の面白いポイントは大きく6つあります。

  • 極端な宗教信仰世界
  • 主人公が変わる
  • 敵キャラは一緒
  • 着眼点が天才的
  • 哲学的なのに分かりやすい
  • グッとくる名言が多い

極端な宗教信仰世界

まずは極端すぎる宗教信仰世界です。

この漫画では「C教」という宗教の元、学問や発言などあらゆる規制が定められており、破ったものは即牢獄、二度破ったものは即死刑という厳しい世界です。

異端の考えを許さないその徹底ぶりは見ものです。

この厳しい規則があるからこそ、世間の目を欺いて研究をする「地動説」論者たちの姿がカッコ良くみえるのです。

確実にC教が漫画ハラハラ・ドキドキするスパイスになっていることには間違いありません。

主人公が変わる

この漫画では主人公が変わるから面白いんです。

ネタバレになるので詳しいことは省きますが、主人公が変わるという漫画はほとんど存在しません。

相当な数の漫画を読んでいる私でも、色んなキャラクターたちに視点が移る漫画は読んだことがありますが、主人公自体が全くの別人になる漫画は読んだことがありません。

漫画の構成としてかなりぶっとんでいるのです。

ただ主人公が変わってもストーリー性は損なわれず、新しい主人公に過去の主人公たちの姿を重ねることができるので、感情移入もスッとしやすいです。

「チ。―地球の運動について―」は主人公が変わっても面白い別格の漫画なのです。

敵キャラが一緒

「チ。―地球の運動について―」は敵キャラが一緒だから面白いのです。

この漫画は主人公が変わるのに敵キャラは一緒というのも面白い構成の一つです。

敵キャラとはC教に属する異端審問官のことです。

作中では元傭兵の異端審問官ノヴァクという人物が地動説を証明を防ぐために、ラファウたちの前に立ちはだかります。

ノヴァクは異端審問官の中でもかなり残酷な性格の持ち主なのですが、主人公が変わっても登場するのでストーリーが繋がっていることを意識させてくれる重要な人物でもあります。

ノヴァクが出てくることが主人公たちの思いは繋がっていると再認識できるので絶対に見逃せないキャラクターなのです。

着眼点が天才的

この漫画は着眼点が天才的です。

かつて信じられてきた「地球を中心に惑星が回る」という天動説。

そして今信じられている「太陽を中心に地球を含む惑星が回る」という地動説。

この2つを使ってよくここまで壮大なストーリーを作り上げることができたなと関心を覚えるほどのスケールのある世界観がこの漫画には広がっています。

歴史漫画で大ヒットした「キングダム」もたった2行の文章を壮大に描いたものだと言われています。

「チ。―地球の運動について―」も普通の人なら見逃してしまうような要素を見事に書き上げている天才的な着眼点を持った漫画なのです。

哲学的なのに分かりやすい

「チ。―地球の運動について―」は哲学的なのに分かりやすいから面白いのです。

この漫画には哲学的な話が出てきます。

天国や死についてなど普段聞かないような議論が作中交わされます。

哲学と聞くと読みたくなくなる人もいるからしれませんが、この漫画は哲学的なテーマを非常にわかりやすく描いているのでスッと理解できるのです。

哲学が苦手な方でも楽しめる内容になっているのでおすすめです。

グッとくる名言が多い

「チ。―地球の運動について―」はグッとくる名言が多いので面白いのです。

作中には大切なもののために命をかける男たちが沢山登場します。

そんな命をかけて発した言葉がグッと心にくるものがあるのです。

感動して泣くというタイプの名言ではありませんが、なぜか心に残るという不思議な名言がたくさん登場するので、その点でもおすすめです。

チ。―地球の運動について―を読んでみよう!

今回は話題の漫画「チ。―地球の運動について―」の魅力を徹底解説しました。

「チ。―地球の運動について―」で唯一気に食わなかった点がこのタイトルなのですが、読み終わるとなぜこのタイトルにしたのかがなんとなく分かりました。

まず地動説は「地」。

そして学者の探究心を表した「知」

最後は地動説を証明するために流した「血」

この3つの意味がタイトルに掛かっているのではないかと個人的に分析しています。

こんなタイトルの意味まで面白い「チ。―地球の運動について―」をまだ読んだことがないという方はこの機会にぜひご覧ください!

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