こんな最近になって周りの影響で漫画を好きになったという方も多いと思います。
ただ紹介されたものはどれもメジャーな漫画ばかりでそろそろちょっとマイナーな漫画を読んでみたいと思う時期に突入しているかもしれません。
そんな方におすすめなのが、ブルーピリオドです。
ブルーピリオドは漫画好きの中では知らない人はいないほど今最も注目されている漫画です。
今回は年間2000冊以上も漫画を読む漫画オタクの私が、アート系スポ根漫画「ブルーピリオド」の魅力を徹底解説していきたいと思います。
- メジャーな漫画は読み尽くした方
- アートという知らない世界に興味のある方
- 運動部の方
目次
あらすじ【ブルーピリオド】
高校2年生の矢口八虎はスポーツから勉強、さらには対人関係までなんでもそつなくこなす所謂優等生。
彼にとって人生は一種のゲーム。
高い評価を獲得するために人一倍努力すれば良いだけ。
しかし、八虎はどこかで他人の評価に振り回されている自分の人生に違和感を感じていました。
そんな時に八虎は美術室で一枚の絵に出会います。
基本なんでもこなす八虎が理解出来ない色や構成をした絵でしたが、なぜか引き込まれてしまう自分に気付きます。
そこから今まで無駄と感じていた美術の時間で、初めて本気で絵を描く八虎。
そして不恰好ながらも完成した絵を周りに褒められ、八虎はそこで今まで感じたことのない感情と出会うのです。
そんな美術と出会った八虎が日本の美術大学最難関といわれる東京藝術大学を目指す姿を追ったアート系スポコン漫画です。
魅力【ブルーピリオド】
そんなブルーピリオドの魅力は大きく6つあります。
- 個性的な登場人物
- 美術という未知の世界
- スポ根要素
- アートに対する考えが一変する
- ドキっとするような名言が多い
- 感情の描写がリアル
個性的な登場人物
まずブルーピリオドの魅力はその個性的な登場人物にあります。
美術部というあまり漫画ではスポットが当てられてこなかった場所にいる人たちなので、個性もより強烈です。
今回はそんな中でも①矢口 八虎(やぐち やとら)②鮎川 龍二(あゆかわ りゅうじ)③高橋 世田介(たかはし よたすけ)の3人をご紹介します。
矢口 八虎(やぐち やとら)
矢口八虎はブルーピリオドの主人公です。
八虎は最初は「美術なんて時間の無駄」と一蹴しますが、最後には東京藝術大学を決意するほどアートの世界にはまり込んでいきます。
アートの世界に入るのが遅かったので、周りのレベルの差に落ち込んでしまいますが、持ち前の根気で誰よりも努力を重ねて、徐々に周りに認められていきます。
その努力する姿は狂信的なほど魅力的です。
そんなどんどん上に登っていく八虎の姿には最後まで目が離せません。
鮎川 龍二(あゆかわ りゅうじ)
鮎川龍二は八虎を美術部に誘った高校の同級生です。
女装が趣味の男性で、実際に男性が好きな人物です
明るく可愛いらしい容姿とは裏腹に抱える悩みが多いメンヘラ気質のキャラクターです。
美大ならではの闇にズブズブ落ちていく姿はかなりリアルです。
一体龍二はどうなってしまうのか。
闇落ちする龍二の姿にも最後まで注目です。
高橋 世田介(たかはし よたすけ)
高橋世田介は八虎と同じ美大のための塾に通う同級生です。
自らの絵に絶対的な自信を持っており、かなりのひねくれた性格をしています。
しかしその絵のセンスは実際に抜群で、八虎が尊敬する人物の一人でもあります。
性格がひねくれすぎているので最初は好きになれないかもしれませんが、世田介という人物を知っていけばいくほどハマること間違いありません。
八虎のライバル的存在でもあるので今後の活躍にも注目です。
美大受験という未知の世界
美大受験という未知の世界を知ることが出来るのもブルーピリオドの魅力です。
この記事を読んでいる方の中で、美大受験の大変さを知っている方はどのくらいいるでしょうか。
おそらくほとんどの方が理解していないと思います。
私もブルーピリオドを読む前は「絵さえかければ美大に入れる」なんて甘い考えを持っていました。
美大受験は医学部受験と同等と言っても過言ではないほど過酷な内容です。
絵という答えがないものを追い求め、さらにそれが評価されるという無慈悲な世界。
運も大事だという受験生からすれば不公平な世界で美大受験は行われるのです。
実際に有名私立美大の倍率は高く、最難関と言われる東京芸術大学に至っては人気学科は20倍近くも倍率があり、まさに選ばれしものが入れる大学なのです。
東京大学よりも入るのが難しいといっても過言ではないでしょう。
ブルーピリオドはそんな美大に対するイメージを一変させてくれる面白さがあります。
スポ根要素
ブルーピリオドのスポ根要素も魅力の一つです。
スポ根とアートは一見かけ離れているように見えますが、実情はアートはスポーツと言っても過言ではないほど勝負の世界です。
しかもスポーツと違って、アートは客観的な答えが一切ありません。
自分が正しいと思った答えでも、周りからの評価を受けなければそれは自己満足に終わってしまう厳しい世界なのです。
またスポーツと違ってアートは対戦相手がいません。
同じ美大を受験する人が対戦相手と思うかもしれませんが、この世界では優秀な人が全員合格できるし、優秀ではない場合は全員落ちます。
つまり、アートはひたすら自分自身と戦い続ける世界なのです。
この世界で勝つためには周りを納得させるくらいの強い答えと自分を信じる力がとても重要です。
主人公の八虎も答えを探して必死に自分自身と戦い続けます。
その様子はスポ根と言っても過言ではないくらいの内容となっています。
ブルーピリオドはスポ根好きな運動部の方でも楽しめる内容となっているのでぜひおすすめです。。
アートに対する考えが一変する
ブルーピリオドを読めばアートに対する考えが一変します。
アートにおいては感性がとても重要だと思っている方も多いと思います。
しかしそれと同時に実は戦略性も重要なのです。
いくら感性に優れた人物でも自分の感性を表現するだけの「手段」を持ち合わせていなかったら、評価されることはありません。
ブルーピリオドではそんなアートの戦略的な部分を知ることが出来ます。
結果、今まで美術館や展示会などを楽しめなかった人でも、絵の戦略的な部分を知ることで、違う観点から絵を楽しむことができるようになり、そういったアート系の娯楽が苦手だった私も楽しめるようになりました。
アートを楽しめるようになるというのもブルーピリオドの魅力的なポイントなのです。
ドキっとするような名言が多い
ブルーピリオドには思わずドキっとするような名言がとても多いです。
やはりスラムダンクやONEPIECEなど名作と呼ばれる漫画には名言が生まれることが多いです。
ブルーピリオドもそんな名言がたくさん溢れています。
個人的に好きな言葉は龍二が八虎に放った一言です。
出典:ブルーピリオド
頑張って落ち込んでいる人に突き刺さるような言葉です。
こういったやる気スイッチが入るような言葉がブルーピリオドにたくさん登場します。
好きな名言を探してみるというのも新しい楽しみ方かもしれません。
感情の描写がリアル
ブルーピリオドは感情の描写がかなりリアルです。
「絵なんか上手くなってどうするの」という一般の人がアートに対する考えから、美大受験者が抱える心の闇まで奥深くまで丁寧に作中で表現されています。
ここまで美大生の繊細な感情の表現を可能にしているのは作者の山口つばさ先生に秘密があります。
山口つばさ先生は東京藝術大学の卒業生で、自ら美大受験を体験した張本人です。
実際に美大の大変さを知っているからこそ、他のアート漫画では描くことのできない感情の機微を日表現できているのではないでしょうか。
思わず息を飲むようなそのリアルな心理描写には注目です。
ブルーピリオドを読んでみよう!
今回はアート系スポ根漫画「ブルーピリオド」の魅力を徹底解説しました。
ブルーピリオドは漫画好きなら必ず押さえておきたい漫画の一つです。
まだ読んだことのない方はこの機会にぜひご覧になってみてください!
最近漫画にハマっている!!