こんな「トークンって何?」と疑問に思う方も多いと思います。
トークンは暗号資産に関するメディアやニュースで度々見かける専門用語です。
ただ結構曖昧に使われていることが多く、きちんと理解しないと思わぬ落とし穴に引っかかる可能性があります。
そこで今回はそんな暗号資産を理解する上で必要不可欠な専門用語「トークン」について解説していきたいと思います。
この記事は予備知識ゼロの方でも理解できるように、極力専門用語を排除して噛み砕いて解説していくのでご安心ください。
- トークンの意味を知りたい方
- 暗号資産に興味がある方
- 暗号資産の知識がゼロの方
目次
トークンとは
トークン(Token)とは幅広い意味で捉えると、サービスや商品と交換することが出来る代替価値を含んだものの総称です。
スタバのカードやスーパーで貯めたポイントもトークンの一種です。
必ずしもお金が絡む必要もないので、お子さんが親にプレゼントする肩たたき券なども立派なトークンの一つです。
つまり、何かと代替することが出来る側面を持ったものをトークンと呼ぶのです。
しかし、暗号資産業界の中ではトークンをもっと狭義的な意味で捉えている場合が多いです。
暗号資産におけるトークンは独自のブロックチェーン技術を持たずに、既存のブロックチェーン技術を利用して付加価値を付けた暗号資産(仮想通貨)と捉えられています。
暗号資産(仮想通貨)=それぞれのブロックチェーン技術が違うと思っている方も多いかもしれませんが、実は暗号資産の中には有名な暗号資産のブロックチェーン技術を利用して作成されているものも結構存在するのです。
もっと噛み砕いて説明すると、仮に独自のブロックチェーンを持った暗号資産をお寿司と仮定すると、独自のブロックチェーン技術を持たない暗号資産はカルフォルニアロールみたいなものです。
幅広い意味ではどちらもお寿司ですが、カルフォルニアロールは日本のお寿司から派生して出来た新しいタイプのお寿司です。
つまりオリジナル=暗号資産で、オリジナルをアレンジしたもの=トークンということです。
ただお寿司と違って、暗号資産は複雑なものなので、トークンがオリジナルに影響を受けるという側面を持っています。
しかし、とりあえずオリジナルかアレンジかという点だけ押さえておけば問題はないでしょう。
有名なトークンをあげると、日本でも取り扱い可能なBAT(ベーシックアテンショントークン)やENJ(エンジンコイン)があります。
一点だけ注意しておきたいのが、トークンは人によって捉える意味が異なることです。
メディアで見かけるトークンは必ずしも「既存のブロックチェーン技術を利用して付加価値を付けた暗号資産」としての意味を指しているとは限りません。
明確な定義がないので、その場によって意味を変えてくるある意味厄介な専門用語なのです。
トークンの特徴
そんなトークンは大きく3つの特徴があります。
- 誰にでも発行出来る
- 利用が限定的
- 中央集権型の暗号資産
誰にでも発行出来る
トークンはビットコインなどの暗号資産とは違って誰にでも発行することが可能です。
自分自身で独自のブロックチェーン技術を構築出来る方なら暗号資産を発行することが可能といえば可能ですが、普通はそんな技術を持ち合わせていないはずです。
仮に出来たとしても個人レベルでは運用が不可能です。
トークンは既存のブロックチェーン技術を利用出来るかつ発行枚数も自ら調節出来るので、知識と技術さえあれば法人だけでなく個人でも発行出来るというのが優れた点です。
一度発行したトークンを減らすことは出来ませんが、追加で発行することは可能です。
特色が出やすい
トークンはそれぞれ特色が出やすいです
トークンは簡単にいうと暗号資産をアレンジしたものと説明しました。
料理でもそうですが、アレンジというのは数えきれないほどレシピが存在します。
トークンもそれは同じでトークンごとに通貨としての価値だけでなく、差別化された付加価値がついている場合がほとんどです。
例えば、トークンの中で有名なエンジンコインは異なるゲーム間でアイテムの売買を可能にする基軸通貨としての付加価値があります。
簡単にいうとエンジンコインはゲームに特化したトークンだと言うことです。
このようにトークンはものによって様々な付加価値がついているのです。
中央集権型
トークンは中央集権型の構造をしています。
中央集権型とは我々が普段使うお金のように、発行の主体が明確になっている構造のことです。
ちなみにお金は国が発行しています。
ビットコインやイーサリアム等の暗号資産には発行する主体が存在しません。
一方でトークンには明確な発行者が存在します。
発行者がトークンに対してのルールを決めたり、供給量をコントロールすることが出来るのです。
この特性からトークンは誰が発行しているかが非常に重要になります。
身元のわからない怪しい人物が発行しているトークンより、大企業が発行しているトークンの方が安心出来ますよね。
トークンは誰でも発行することは出来ますが、現在有名なトークンの多くは企業が主体となって発行していることがほとんどです。
トークンの種類
トークンにも実は種類がたくさんあります。
今回はトークンを大きく3つに分けて解説していきます。
- カレンシートークン(通貨型トークン)
- ユーティリティートークン(サービス型トークン)
- セキュリティトークン(金融型トークン)
カレンシートークン(通貨型トークン)
カレンシートークンとは通貨として属性が高いトークンのことを指します。
お金に変わる共通の通貨としての役割が期待されます。
しかしビットコインやイーサリアムがすでに幅広い用途で導入されつつある現状を見ると、よっぽど優れた通貨としての機能を持ち合わせない限り、カレンシートークンの価値が上がるとは考えにくいです。
ユーティリティートークン(サービス型トークン)
ユーティリティートークンはサービス系の分野に付加価値を備えたトークンのことです。
先ほど例にあげたエンジンコインもユーティリティートークンに分類されます。
エンジンコインでは同じプラットフォーム上に存在する異なるゲーム間でのアイテムの売買を可能にする権利を獲得することが出来ます。
このような実用性を備えているトークンがユーティリティートークンなのです。
ただし、ユーティリティートークンは金融資産との裏付けを必要としないので、価値を高めるためにはサービスを拡充が必須課題となります。
セキュリティトークン(金融型トークン)
セキュリティトークンとは不動産や資産が裏付けされたトークンのことです。
株のデジタル版と考えれば理解しやすいかもしれません。
株は企業が主体となってその価値を裏付けています。
セキュリティトークンも同じで、企業や不動産がトークンの価値を裏付けているのです。
またセキュリティトークンは改正金商法の規制対象なので、投資家目線で言えば他のトークンよりも安心して購入出来るというメリットがあります。
まとめ
今回は暗号資産の理解では欠かせない専門用語「トークン」について分かりやすく解説しました。
これでトークンが出てきてももう怖いものなしです。
この記事で少しでも暗号資産への興味・関心が高まれば幸いです。
最近やたら「トークン」という言葉を目にするけどどんな意味なの?